ボクシングのWBC世界スーパーバンタム級王者長谷川穂積(35=真正)が9日、神戸市内で現役引退を表明した。世界王者のまま引退するのは国内では初めて。9月に5年5カ月ぶりに世界王座に返り咲き、現役を続ける考えもあったが、希望していた王者のままリングを去ることを決断した。今後は実業家や指導者への道を模索する。勇敢な打ち合いで魅了したレジェンドが、プロ17年間の現役生活に終止符を打った。一問一答は以下の通り。

 -家族の反応は

 長谷川 娘(穂乃さん=11)は、もう絶対やめて欲しかったみたいなので、喜んでました。息子(大翔さん=13)はやめるとなったら「え~、さみしいな」って言ってました。妻は妻で一緒に戦ってきたので、やめるとなったらさみしさはあるみたいですけど。

 -父親は

 長 「良かったなあ、良かった、良かった」と。

 -ずっと体を心配していた

 長 ボクシングを勧めたこともあるし、健康で終わらせるというのも頭に置いていたと思う。

 -天国の母には

 長 もし生きていれば「あなたの好きにしたらいいよ」と言ってくれたと思う。健康なので、これからもいろんなことに挑戦できる。この状態で引退できたことを喜んでいると思う。

 -印象に残る試合は

 長 どれが一番というのは難しいけど、初めて(世界)チャンピオンになった試合は夢がかなった瞬間なのですごくうれしかった。

 -もう戦うことはない

 長 半年後、復帰していたら笑ってください。まあ、それはないですけど。

 -次のステージのイメージは

 長 正直、ぼんやりとしたものしかない。まあ、機会があったら英語でも勉強したい。理由? 外国人と友達になりたいから。