5月20日にボクシングのWBA世界ミドル級王座決定戦(有明コロシアム)で世界初挑戦する同級2位村田諒太(31=帝拳)に、強力シフトが整った。21日に都内のジムでここまで最長8回のスパーリングを行ったが、パートナーが代わること3人。3回、3回、2回と細かく分けて実戦経験を積んだ。

 今週から米国人とプエルトリコ人が加わり、先月来日していたメキシコ人2人と合わせ、4人の練習相手がそろい踏み。同級1位アッサン・エンダム(フランス)との大一番へ「すごく助かっている」と喜んだ。帝拳ジムの本田会長は「4人はジムでも初めて」と話す。多くても2人が主流の国内環境では豪華布陣となった。

 村田いわく、体格が良いメキシコ人は「もみ合いながら打つことでスタミナがつく」、後続組の2人は「横に動くスピードがあるので、サイドに動かされた時の対策になる」。相手ごとに強化点を詰められる。

 プロ4年目、13戦目での世界挑戦。「なんだかんだで考えます。国歌演奏の時の待ち時間に何を考えるのかな、とか」。1カ月後の決戦を頭に浮かべ、拳を磨く。【阿部健吾】