<全日本:東京大会>◇29日◇東京・両国国技館◇8300人

 4月に右ひざを手術した武藤敬司(47)の化身グレート・ムタが、KENSO(36)戦で7カ月ぶりに復活した。10分30秒に、片エビ固めで敗れたが、会場を大いにわかせた。

 北米先住民をモチーフに、バファローの仮面にインディアンの羽飾りでつえをつきながら登場したムタ。一方、KENSOは赤いロングタイツ姿。テーブルやいす、はしごでの凶器攻撃が認められたハードコアマッチで、ゴング前にムタが殴りかかった。互いに技を繰り出して一進一退の攻防、ムタが緑や赤の毒霧を吐いて会場をわかせた。最後はKENSOに凱歌(がいか)が上がったが、ムタが魔界の帝王健在ぶりを見せた。

 勝ったKENSOは、全日本と新たに3年の契約が決定した。「最高の気分だね。とにかく今は、喜ばしい。次に全日本が何で挑戦してきても大丈夫」と自信を見せていた。