<全日本:東京大会>◇20日◇後楽園ホール◇1700人

 社長でエースの武藤敬司が、大和ヒロシとの初シングル対決に貫禄(かんろく)勝ちした。腕十字など執拗(しつよう)なグラウンド攻めで優位に。大和が打撃にシフトすると、ミドルキックをキャッチしてドラゴンスクリューを見舞った。締めはシャイニングウィザードからの体固め。ジュニアの成長株を完膚なきまでにたたきつぶした。

 ところが、試合後に大和がリング上でマイクパフォーマンスを始めると、控室前で顔をしかめた。「自信なくすまで(痛めつける)という感覚でやっていたのに、大和はリングでほえてるという(苦笑い)。やっぱりおれに力が足りなかったのかな」。勝ったにもかかわらず、すっきりしない表情で控室に消えた。