史上初の“じゃんけん世界前哨戦”が実現する。15日のWBA世界スーパーフライ級王座決定戦(パシフィコ横浜)に出場する元王者の名城信男(26=六島)と同級3位の河野公平(27=ワタナベ)が、使用するグローブを巡って交渉が難航している件について、両陣営がじゃんけん12回戦で決着をつけることが、1日までに決まった。2日に都内で日本ボクシングコミッション(JBC)立ち会いの下に実施。前代未聞の「一戦」で、勝つのは果たしてどっちか?
メキシコ製か、はたまた日本製グローブか。両陣営による場外バトルが、とんでもない珍事へと発展した。名城陣営の枝川孝会長が単身で2日に都内で待ち受ける河野本人と、じゃんけんで使用グローブを決めることになった。
グローブでもめるのが前代未聞なら、じゃんけんでケリをつけるのは史上初だ。冗談のような話だが、当事者はいたって真剣。勝敗を左右する問題とあって、枝川会長は「自分はボクシングなら負けるけど、じゃんけんなら勝てる。ぶっ倒しますよ」と気合十分だ。
グローブを巡って、名城は前回王座に就いた06年7月から愛用するメキシコのレイジェス社製を主張。ナックルパートの部分が薄く、パンチの衝撃が伝わりやすいと言われる。一方の河野は日本製ウイニング社を希望。通常の世界戦なら決定権は王者側が、王座決定戦なら興行のプロモーターが保有する。ところが今回は決定戦史上初の日本人対決で、主催は中立の東京・帝拳ジム。両者は同じ立場のために難航していた。
コイントス方式も提案されたが、最終的に世界戦のラウンド数に引っかけたじゃんけん12回戦が採用された。先に7勝すれば使用グローブを決める権利が得られる。6勝6敗だと13回戦へ突入。枝川会長は先日、名城を指導する藤原俊志トレーナーと六島ジム代表決定じゃんけん4回戦を開催。3度あいこの熱戦の末、最終4回目に勝利しただけに「自信ありますよ」と勢いを持ち込むつもりだ。
JBCの安河内剛事務局長は「こんなことは史上初めて。まあどちらかに決めてもらえてれば、何でもいいですが…」と苦笑いする始末。“じゃんけん世界前哨戦”で勝つのはどっちだ!?【大池和幸】


