プロボクシング元世界2階級制覇王者の井岡弘樹氏(井岡ジム会長)のおいで、日本ミニマム級8位の井岡一翔(20=井岡)が、最速世界王座奪取へプロ3戦目で「現役世界ランカー」との冒険カードに臨む。12月29日にWBC世界ライトフライ級10位の国重隆(大阪帝拳)とライトフライ級10回戦(大阪府立体育会館)で対戦することが21日、大阪市内で発表された。

 大阪・興国で史上3人目の高校6冠を達成し、今年4月のプロデビューから2戦連続のKO勝ちを収めている一翔は「いい勝ち方をして、来年は世界王者になりたい」と言い切った。国重は7月の試合前に「100回のスパーリングのうち、50回はやってもらった」という手の内を知り尽くした相手。勝てば世界ランク入りが確実で、弘樹会長は「勝てば、そうなる可能性は高い」と来春の世界戦構想を描く。

 プロ8戦目で世界王座を獲得した辰吉と名城の超える「日本最速」の世界王者へ、負けるわけにはいかない。近日中には和歌山・白浜でキャンプを予定。一翔は「スタミナをつけたら負ける気はしない」と、2カ月でさらなるスケールアップを目指す。【近間康隆】