大相撲の東前頭6枚目尊富士(25=伊勢ケ浜)が、110年ぶりの新入幕優勝を果たした3月の春場所千秋楽以来となる、まわし姿を披露した。4日、東京・江東区の部屋で行われた稽古に参加。春場所14日目の朝乃山戦で、右足の靱帯(じんたい)を損傷して以降、春巡業は全休し、部屋の稽古は非公開だった。この日は相撲は取らず、右足首にテーピングを施して基礎運動中心に汗を流した。ただ、四股を踏む際には、右足に体重をしっかりとかけることはできなかった。その後は土俵周りで立ち合い確認の一丁押し、土俵でぶつかり稽古などを行った。
師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)によると、春場所以降、まだ相撲を取る稽古は再開できていないという。尊富士は、ここまでの稽古について「基礎中心で、まだ全然始まったばかりですね」と説明した。四股を踏み始めたのも「(4月30日の)番付発表のちょい前ぐらいですね」といい「四股踏まないと感覚って戻らないので。やっぱり土俵で治さないと」と、相撲を取る稽古の再開までには時間を要しそうな様子。一丁押しの再開も、この日からだったという。
土俵に立てなかった、この約1カ月は「リハビリっていうより、体を動かしてもしょうがないので安静に」と、四股を再開するまでは、ほとんど体を動かさなかった。上半身を鍛えようにも「やったらやったで、横綱(照ノ富士)から『やり過ぎだ』って言われて。トレーニングするとなったら、めちゃくちゃ追い込んじゃう。『大胸筋やり過ぎだから鍛えるのやめろ』って言われてます」と、トレーニング好きと知る照ノ富士から“待った”をかけられたと明かした。
夏場所(12日初日、東京・両国国技館)に向けて、調整遅れは否めない。「自分でも出たい気持ちがある反面、しっかり治さないとって不安な部分はありますし…。いろいろ難しいですよね。休むってことも思い切った判断ですし。ギリギリ直前まで分からないです。でも『出ない』って決めていたら、もう四股は踏んでいないですし、自分でどれだけ感覚をつかめるかって感じです」と、直前まで出場の可能性を模索していくつもりだ。

