全日本プロレスのレスラー西村修(38)が24日、東京都千代田区の国民新党本部で亀井静香代表(73)と並んで、今夏の参院選で国民新党の公認候補として比例区で戦うことを発表した。同党では参院選で公認する新人候補第1号。ただ主役の西村よりも目立っていたのは亀井氏だった。

 1月、西村は知人を通して亀井氏を紹介された。そのときの亀井氏の印象を「有言実行。政治家として、男として、人間として、それに尽きると思います。かっこいい生きざま、政治家として心の底から尊敬できる人間が亀井先生。そういうことで決めさせていただいた」と特有の回りくどい表現で亀井氏を持ち上げた。

 これで亀井氏に火がついてしまった。西村の魅力について亀井氏は「会ったときにオーラを感じた。すごいオーラ、どぅー、っていう。そういう男だというのは初対面で感じたね」と身ぶり手ぶりで話すと「男っぷりはオレよりちょっと落ちるけど、26歳でがん(後腹膜腫瘍=しゅよう)の手術を米国でやって帰ってきてリング生活。人間の命の尊さを知っている」とホメちぎり「でもね、会うまでは、この人知らなかったんだよ」と話は脱線気味に。

 さらに話題は会期中の国会に及び「予算が通ったね。国民新党は小さい政党だけど、鳩山総理はわが党の要望をよく聞いてくれる。いい総理だ」「今は100年に1度の経済危機。チマチマした政治じゃダメ」など約11分間の“独演会”を披露したところで会見が終了した。

 会見後に西村が1人で報道陣の前に現れ「私ががんの摘出手術をしたのは米国ではなくて、東京都文京区です」と亀井氏の発言を訂正して頭をかいていた。【寺沢卓】