<K-1甲子園>◇20日◇東京・ディファ有明◇1252人

 高校1年生の晴山翔栄(16=松栄学園)がK-1史上初の兄弟優勝を達成した。第1回大会で優勝した雄大の実弟となる晴山は決勝で秋元晧貴(17=三好高)と激突。1回に右フックでダウンを奪って主導権を握ると、2回1分25秒、左ローキックでKO勝利。兄に続いて全国制覇を成し遂げた新星は来年1月にプロデビューを控えており、史上初の3連覇も狙う意気込みを示した。

 年上の敵でも、晴山は冷静沈着だった。「準決勝から(ラウンドが)1回から3回になって落ち着けた」と、右足を気にする秋元の動きを見逃さなかった。1回には右フックでダウンを奪取。2回、敵の右足に強烈な左ローキックを浴びせた。同回1分25秒、優勝を告げるゴングが鳴らされると白い歯をこぼした。

 試合前、K-1甲子園の第1回大会で優勝した兄雄大から「プロでやりたいなら勝って当たり前だ」と厳しいゲキを飛ばされた。来年1月16日、新日本キック興行でデビュー戦を控える晴山は負けられない気持ちが強くなった。緊張も重なって1、2回戦と動きが鈍かったが「動きがよくなってきた」と振り返った。K-1谷川イベントプロデューサーからは史上初の3連覇の期待をかけられると「来年、再来年も優勝したい」と自信をみなぎらせていた。