<ノア:東京大会>◇5日◇日本武道館◇8600人

 ノアのGHCヘビー級王者杉浦貴(40)が、年間最多に並ぶ7度目の防衛を果たした。5日の武道館大会で、森嶋猛(32)と激突。マットのはがれた場外で脳天直撃のパワーボムを受けるなど、森嶋の暴走気味の戦いにも、スキを突いて反撃。ひざ蹴り連発でひざを着かせると、五輪予選スラム、延髄斬り、再び五輪予選スラムと大技を連発。最後は22分12秒、片エビ固めで息の根を止めた。

 潮崎を破った9月の防衛戦後は、空席が目立つ客席に「三沢さんのいないノアは物足りないですか?」と、自分の価値を問いかけた。しかしこの日は急角度の投げ技を次々と受け、命懸けの戦いを披露。「今、リングにオレがいる。森嶋さんも、潮崎も(鈴木)鼓太郎もいる。今のノアを見てくれ!」。魂の叫びで、杉浦時代到来を宣言した。