WBA世界スーパーバンタム級6位の下田昭文(26=帝拳)が、鍛え上げた足で世界王座奪取を目指す。同級王者・李冽理(28=横浜光)への挑戦(31日、東京・有明コロシアム)に向けて21日、軽めのジムワークを行った。昨夏以降、20キロ走をはじめ、持久走後に急傾斜の40メートル坂道ダッシュなど徹底的な下半身強化を図ってきた。その手応えを胸に下田は「(アウトボクシングをする)王者を追っていける」と自信をみせた。

 昨年10月、王座奪取したブーンサワット戦で序盤から足を使った李のアウトボクシングが頭にある。両拳以上に、動く李を追い詰めるチーターのような「追い足」が必要。ジムの同僚との合同ロードワークでも常に一番前を走っている下田は「自分の限界までやってきた。足腰が強くなっている実感がある」と話した。

 世界初挑戦は10日後に迫った。24日の公開練習でスパーリングを打ち上げる下田は「失うものは何もない」とチャレンジャー精神で王者の李を追いかけ続ける。【藤中栄二】