新後楽園ホールで日本人不敗ホープ対決

 注目の日本人不敗ホープ対決が「新後楽園ホール」の開幕戦を飾る。来年4月5日、東京・文京区のJCBホールの格闘技興行のこけら落としとして、東洋太平洋フェザー級王者榎洋之(28=角海老宝石)対日本同級王者粟生隆寛(23=帝拳)のダブルタイトル戦が行われることが5日、分かった。事実上の世界挑戦者決定戦が、新たなボクシングの聖地のスタートになる。

 国内最高峰の戦いが、新たなボクシングの聖地の門出を祝う。3年前に日本王座を奪取し、昨年1月東洋王座も獲得した榎。高校6冠として鳴り物入りでプロ入りし、今年3月に日本王者になった粟生。来年4月5日に実現する一戦はファンが望むカードだった。

 「新後楽園ホール」のJCBホールのこけら落としに、日本人頂上決戦が選ばれたのには意味がある。10月に亀田大毅が国内タイトルを飛び越えて世界挑戦。実力、経験の違いが、社会問題にもなった反則騒動につながった。日本プロボクシング協会は世界挑戦資格に、日本、東洋王座の獲得を条件付ける方向で動きだした。

 WBA2位で東洋王者の榎とWBA4位で日本王者の粟生。ともに国内タイトルを取った上で、世界を見据えてきた。事実上の世界挑戦者決定戦は、激しい戦いが予想される。榎対粟生戦はJCBホールのこけら落としの意味合いだけでなく、国内タイトルの価値を高め、日本人同士の戦いを盛り上げる、ボクシング界の狙いも秘められている。

 同日には日本スーパーバンタム級王者下田昭文(帝拳)対前王者でWBA同級11位山中大輔(白井・具志堅)戦、翌6日にも同ホールで複数の日本タイトルマッチが行われる。【田口潤】[2007年12月6日8時29分

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