へんとうの腫れなどで発熱し、入院していた横綱日馬富士(30=伊勢ケ浜)が26日、大阪・東成区の部屋で稽古を再開した。新関脇の照ノ富士や宝富士と、いきなり計12番の申し合い。「久しぶりに動いて気持ちいい。点滴打って、3日間動けなかったからね」とすがすがしい汗をぬぐった。

 大阪入り後に発熱。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)によると「のどが腫れて、うみがたまった」とし、横綱も「へんとう炎は6、7年ぶり。年だね」。

 当初はこの日まで静養する予定だった。だが、軽く体を動かしに稽古場へ。すると、照ノ富士や安美錦らの熱のこもった稽古に刺激された。「心の中では、今日は体を動かすだけだぞと思っていたけど、稽古を見てじっとしていられなくなった。子どもがアメを見て食べたくなるのと一緒ですよ。やりたくてやりたくて、自分の体が抑えられなかった。好きなんだな、稽古が」と笑い飛ばした。

 今日27日には伊勢ケ浜親方らと、自身の大ファンという英王室のウィリアム王子と面会する予定。「皆さん、何か聞いておきたいこと、ありますか?」と逆質問するなど、心も体も口も、元気いっぱいだった。【今村健人】