横綱白鵬(30=宮城野)が、自身の持つ最多記録を更新する、通算35度目の優勝を果たした。ただ1人、1差で追う横綱鶴竜(29=井筒)との結びの一番を寄り切りで制し、14勝1敗で2場所ぶりに賜杯を奪回した。

 勝って優勝決定戦に持ち込みたかった鶴竜は、大関時代の昨年春場所以来、2度目の優勝はならなかった。それでも2場所連続全休明けの復帰場所を、12勝3敗の成績で終えた。

 大関対決が2番。かど番の琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)は新大関の照ノ富士(23=伊勢ケ浜)をはたきこんで、5勝7敗の崖っぷちからの3連勝で勝ち越し。大関の座を死守した。照ノ富士は4大関で最多の11勝。豪栄道(29=境川)は稀勢の里(29=田子ノ浦)を突き落として、自身大関6場所目で最多の9勝目を挙げた。稀勢の里は今場所初の連敗で10勝5敗だった。

 三賞受賞力士同士の対戦は、平幕で敢闘賞の嘉風(33=尾車)が、殊勲賞受賞の関脇栃煌山(28=春日野)を押し出して、自己最多の12勝目を挙げた。栃煌山は10勝5敗で、大関どりへの足固めの場所になった。

 小結妙義龍(28=境川)と東前頭筆頭の栃ノ心(27=春日野)は、ともに千秋楽勝ち越しを決めた。平幕の遠藤(24=追手風)も勝って、2桁10勝目をマークした。