大相撲夏巡業の最後となる「大相撲KITTE場所」が29日、都内のJPタワー内で行われ、横綱白鵬(30=宮城野)が部屋が移転することについて胸中を明かした。

 東京・墨田区の部屋が秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)後にも移転することが決まり「まだ見てないからね。番付発表が終わって、どうなるか…」と神妙な面持ち。

 01年春場所での初土俵から大横綱まで育った稽古場への愛着もあり「やっぱり大きな寂しさは感じますけど、土俵の土を持っていけば、寂しさも少しは紛れるかな」と思いを語った。30日には現在の部屋で最後となる綱打ちが行われるが「なるようになるでしょう」と前を向いた。

 夏巡業は17カ所の全日程を終え、東京で締めくくった。土俵の上は5階まで吹き抜けで、約3000人のファンの大歓声を浴びた白鵬は「昭和時代の国技館に似ている感じがしましたけどね。思わず頭を上げ(て見上げ)ちゃいました。(自身の)東京での巡業は初めてですからね。6割ぐらい女性だったんじゃない? うれしいですね」と満足そうに話した。