西十両6枚目の松鳳山(31=二所ノ関)が13勝目(1敗)を挙げ、十両優勝を決めた。後続の3敗力士に星2つの差をつけたため、千秋楽を待たずに初の十両優勝が決まった。

 勝てば優勝が決まる同期生の錦木(25=伊勢ノ海)との一番は、2分38秒の熱戦の末、小手投げで勝利。

 夏巡業での稽古で何度もぶつかり、上手を取って振れば、簡単に転がったという。「だから今日も、上手を取って振り回したけど、今日は残すし重たいし。アイツ巡業では手を抜いてたな」と苦笑い。両腕をきめられるなど「もう必死。肘も動かなかった」と苦戦したが「向こうも勝ち越しがかかっていたから必死でしょう。でもこっちも優勝がかかっている。優勝への必死さの方が勝った」と気迫の勝利を強調した。

 かつて小結を4場所経験したが、すべて負け越し。今後の目標は「もう1回、三役に上がって(初めて)勝ち越すこと」を掲げた。