西十両6枚目の大輝(だいき、24=八角、本名・中村大輝)が、12勝3敗で十両優勝を決めた。

 4番前の相撲で、同じ3敗の阿武咲(20=阿武松)が、4敗の琴恵光(24=佐渡ケ嶽)に敗れた。勝てば優勝が決まる北太樹(33=山響)との一番に臨んだ大輝だが、負ければ阿武咲、琴恵光と4敗で並び、優勝決定ともえ戦に持ち込まれる状況だった。

 阿武咲も勝っての2人での優勝決定戦は想定していたが「ともえ戦だけは疲れるから嫌だった」と大輝。一方で「勝てば優勝(という重圧)がのしかかって緊張した」と振り返る。2度の手つき不十分で3度目の立ち合いで立つと、左四つで寄り立て、粘る相手を下手投げでねじ伏せた。

 前夜は、埼玉栄高の先輩豪栄道の優勝に「もらい泣きするほど感動した」と言い、巡業で胸を出してくれた豪栄道と稀勢の里の両大関にも感謝した。序ノ口から9場所連続勝ち越しで、来場所の新入幕も確実。「(番付表の)字が大きくなる。もっともっと知ってもらいたい」と九州場所へ思いをはせていた。