大関稀勢の里(30=田子ノ浦)が、横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)も打ち破った。

 左四つとなり、相手の巻き替えに乗じて前に出て、力強く寄り切った。白鵬、鶴竜に続いて3日連続で横綱を3連破。今年初場所の琴奨菊以来、昭和以降10人目の快挙を果たして2敗を守り、優勝争いに踏みとどまった。「良かったと思います。自分の相撲を取りきることでした。前に出る気持ちで」と、淡々と振り返った。

 年間最多勝争いで首位を並走していた日馬富士を破り、今年67勝目を挙げた。だが、それよりも欲しいのは悲願の幕内最高優勝。1敗を守った横綱鶴竜を1差で追う展開は変わらない。13日目は平幕栃ノ心。「毎日、しっかり集中してやるだけです。思い切ってやるだけ」と平常心を貫いていた。