初場所で初優勝した大関稀勢の里(30=田子ノ浦)の第72代横綱昇進が事実上、決まった。東京・両国国技館で23日に開かれた横綱審議委員会で、満場一致で横綱に推挙された。25日の春場所番付編成会議と臨時理事会で正式に誕生する。

<稀勢の里昇進メモ>

 ◆スロー昇進 新入幕から所要73場所での昇進は昭和以降最も遅い。初土俵から89場所は昭和以降3番目のスロー記録。1位は三重ノ海の97場所。大関通過に31場所を要したのは昭和以降3番目の遅さ。

 ◆年長昇進 30歳6カ月での昇進は昭和以降7番目の年長。最高齢は吉葉山の33歳9カ月。

 ◆茨城県出身 茨城県からは1936年夏場所新横綱の男女ノ川以来、81年ぶりの横綱誕生。同県出身としては稲妻、常陸山を合わせ4人目。出身地別の最多は大鵬、北の湖、千代の富士らの北海道で8人。

 ◆田子ノ浦部屋 2013年12月に現在の名称になった田子ノ浦部屋からの横綱は、1989年2月に創設された前身の鳴戸部屋時代を含めて初めて。二所ノ関一門からは、二子山部屋の3代目若乃花以来、19年ぶり。