俳優妻夫木聡(28)が主演の日韓合作映画「ノーボーイズ,ノークライ」(キム・ヨンナム監督、8月22日公開)で、映画では初めての歌を、しかも「アジアの純真」を1曲全部歌っている場面が、試写を見た人の間で話題になっている。

 同作は、いろいろな事情から裏稼業にかかわって生きている日韓の青年が、互いに心を通わせる物語。歌の場面は中盤だ。妻夫木演じる亨と、ハ・ジョンウ(31)演じるヒョングがやむを得ず町から逃げ、抑えていたやり切れない気持ちを発散させるように、カラオケで熱唱する。コンビネーションが次第に合っていく様子が、2人の関係性を表す重要な場面でもあることから緊張の撮影になったという。だが、1発OKで決まり、拍手が起こったという。

 選曲は脚本の渡辺あやさんの希望。当初は「おどるポンポコリン」が検討されたが、国境を越えて歩み寄る2人の状況に合うと、井上陽水、奥田民生の作詞作曲で、PUFFYが歌い大ヒットした「アジアの純真」が選ばれた。妻夫木は「69

 sixty

 nine」(04年)ではドラマーを演じたが、映画で歌ったことはない。1曲全部というのも珍しく、貴重なシーンになりそうだ。