ラジオの人気長寿番組、TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」(月~金曜、午前8時30分)が終了することが17日、分かった。フリーアナウンサーの大沢悠里(74)がパーソナリティーを務め、86年にスタートした番組。30年の歴史に幕を下ろす。関係者によると、タレント伊集院光(48)が後番組のパーソナリティーを務めるという。

 86年4月7日の初回放送から30年間、大沢の軽妙で、人情と愛情たっぷりなトークで中高年を中心に親しまれてきた人気番組が終わりを迎えることが決まった。関係者は4月8日の放送をもって終了のようだと説明した。

 聴取率のいい番組だ。同時間帯の数字は首都圏のラジオ局では常に首位争いをしている。終了の理由は明らかではないが、4月8日は、番組のスタートから30年という節目。終了の1つのきっかけとなったと思われる。

 大沢は30年間、月~金曜まで、午前8時30分から4時間30分の長い放送枠を、ほとんど休むことなく真剣に番組に取り組み、リスナーに寄り添ってきた。45歳で番組を始め、2月に75歳になる。関係者によると、年齢や体力を考え、30年の節目に退路をと考えたのかもしれないとした。

 また、昨年12月から災害対策やビル難聴を補完するワイドFMがスタートした。今後、高音質を生かし、若者を意識した音楽コーナーの比重が高まることが考えられる。関係者によると、春以降は、同局「伊集院光 深夜の馬鹿力」(月曜深夜1時)で若者の支持を得ている伊集院を起用するという。新番組は中高年だけでなく、若い世代のリスナーも意識した内容にシフトする狙いも考えられる。

 番組にはさまざまなコーナーがあり「ミュージックプレゼント」では毒蝮三太夫(79)が各地を回って「ジジイ」「ババア」などと毒舌を披露するキャラで、長年人気を得ている。金曜日はリスナーから寄せられた笑えるお色気話を紹介する「お色気大賞」も番組開始時からの長寿コーナー。聴取エリアである関東の1都6県の多くのリスナーに親しまれてきた30年の歴史に幕を下ろす。

 ◆大沢悠里(おおさわ・ゆうり)1941年(昭16)2月11日、東京生まれ。早大卒業後、64年にTBSにアナウンサーとして入社。当初約5年間は主にラジオとテレビの報道番組を担当しその後、歌謡番組など担当。79年から83年まで「大沢悠里ののんびりワイド」を、86年から「大沢悠里のゆうゆうワイド」に出演。91年2月に退局しフリーに。趣味はボウリングとテニス。

<放送中の主なラジオ長寿番組>

 ▼文化放送「走れ!歌謡曲」 68年11月にスタートし現在、47年2カ月。

 ▼ニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」 89年4月にスタートし26年9カ月。

 ▼TBS「森本毅郎・スタンバイ!」 90年4月スタートし25年9カ月。

(※月~金曜の放送枠で1時間以上の生ワイド番組に限る)