歌手さだまさし(64)が生出演するNHKの深夜番組「今夜も生でさだまさし」がスタートから11年目に入った。月1回の放送で、さだが視聴者からのはがきを紹介するトークバラエティー。今月28日の放送で90回目を迎える。

 06年のスタート当時は年に3~5回の放送だった。視聴者の評判が高まるにつれ、11年以降はほぼ月1回のペースに。飯塚英寿エグゼクティブプロデューサーは「基本的には、さださんがパーソナリティーを担当してきた文化放送の『セイ!ヤング』をテレビ化したんです」と話す。番組は低予算。「音合わせとはがきのチェックだけはしておきますが、番組自体はリハーサルはせずにぶっつけ本番なんです」。さらに「制作者やカメラの都合で作り込むのではなく、すべてぶっつけ本番でやることの面白さを見せたかった」。その思惑は当たり、深夜にもかかわらず視聴率は3%を獲得している。

 カメラは基本的には1台。徹底的なコストカットにより、制作費は通常の90分番組より5~6割も低いという。もちろんさだのギャラも含めた制作費だ。

 28日の放送は香川の四国Cスタジアム丸亀から放送する。飯塚氏は「どこからでも番組は出来るというのがコンセプト。球場の新しい使い方を提案したい」と話した。