文化庁は21日、優れた芸術活動を表彰する2012年度芸術祭賞の大賞に、女性による三味線漫談「女道楽」を唯一受け継ぐ内海英華(52)を選んだと発表した。

 内海は10月に神戸市で行った公演で、ジャズバンドと共演して三味線によるジャズ演奏を披露。華麗な舞台さばきで観客を魅了したと評価された。

 大賞はこのほか、俳優の宝田明(78)制作、演出、主演のミュージカル「ファンタスティックス」や、東京電力福島第1原発事故を検証したNHKスペシャル「メルトダウン

 連鎖の真相」などが受賞した。

 また優秀賞には、かつて東大卒の家庭教師「ケイコ先生」としてテレビのバラエティー番組に出演、その後浪曲師に転身した春野恵子らによる浪曲親友協会の公演などを選んだ。

 芸術祭賞は67回目。大衆芸能や演劇、音楽、ドキュメンタリーやテレビドラマなどの部門ごとに受賞作を決める。今回の参加数は、演劇などの公演が167件、テレビやラジオ、レコードは103作品だった。