映画専門誌キネマ旬報が選ぶ昨年度のベストテン作品と年間表彰が8日、都内で行われた。

 「舟を編む」で主演男優賞を受賞した松田龍平(30)は、30年前に同賞を受賞した父の故松田優作さんに続く、親子受賞。風邪気味でガラガラ声ながら、「やってやったぞ!」とうれしそうにトロフィーを高く掲げた。

 「共喰い」などで助演女優賞を受賞した田中裕子(58)は、偶然にも30年前に主演女優賞を獲得し、優作さんと当時の雑誌の表紙を飾っていた。松田にならってか、威勢良く「チョーうれしい」と喜んでいた。

 助演男優賞のリリー・フランキー(50)は、「そして父になる」での貧乏ながら子供思いの父、「凶悪」では平気で人を殺す男をそれぞれ演じた。「『凶悪』を見た人は、『そして父になる』でも『いつか人を殺す』と思っていたそうで、悪い影響があったと思う」と苦笑いした。

 ほか主演女優賞の真木よう子(31)新人女優賞の黒木華(23)新人男優賞の吉岡竜輝(13)読者賞の作家荒俣宏氏(66)らが出席した。