92年に26歳の若さで亡くなった伝説の歌手尾崎豊さんの楽曲から生まれた青春群像劇「MISSING

 BOYs~僕が僕であるために~」が4月に上演されることが3日、分かった。開場1周年を迎える東京・赤坂ACTシアターで、4月18日から5月5日まで上演される。

 尾崎さんは83年にシングル「15の夜」とアルバム「十七歳の地図」でデビュー。学校や社会への反抗などを歌った曲が若者の共感を呼び「卒業」「I

 LOVE

 YOU」などが大ヒット。カリスマ的存在となったが、92年4月に民家の軒先で倒れているのが見つかり、直後に亡くなった。東京・護国寺で営まれた葬儀には約4万人が集まり、発見された民家は「尾崎ハウス」としてファン交流の場になった。

 活動期間は10年だったが、今も幅広い世代の支持を集め、十三回忌の04年に数多くのアーティストが参加したトリビュートアルバムが発売され話題を呼んだ。

 尾崎さんのアルバムの大半を手掛け、今回の舞台で監修に当たる音楽プロデューサー須藤晃氏は「希望のない今の時代に、尾崎の曲に込められた人生観で舞台をつくりたいと思った」と話す。尾崎さんの数々の歌詞から発想を得て鈴木勝秀氏が脚本を書き、演出も担当。尾崎さんを主人公にした作品ではなく、ミュージシャンを目指す若者たちの悩み、葛藤(かっとう)を抱えながらも前向きに生きる姿を描いた群像劇となり、「I

 LOVE

 YOU」などおなじみの曲が15、16曲歌われる。

 メーンキャストは未定だが、アンサンブルのオーディションを実施したところ、2000人を超える応募があり、約30人が合格した。須藤氏は「上演前に劇場前の赤坂サカス広場でパフォーマンスするのも面白いと思う。ダンスもあって、スポーツ感覚の見終わってスッキリし、明るく頑張ろうと思える舞台にしたい」。劇場前を通り掛かったという設定で毎回サプライズゲストが登場し、1曲歌う趣向も検討している。

 [2009年1月4日6時53分

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