AKB48の公式ライバルとなる、新たな女子アイドルグループが誕生することが28日、分かった。グループ名は「乃木坂46(のぎざかフォーティーシックス)」。仕掛け人はAKB48の総合プロデューサー秋元康氏(55)で、名古屋のSKE48や大阪のNMB48ら、AKB48姉妹グループとも全く違う新機軸のグループになる。今日29日にも公式ホームページが開設され、1期生オーディションの応募が開始。8月下旬の最終選考会を経て、9月にグループが発足する。

 今や、国民的アイドルグループとなったAKB48に、思わぬところからライバルが誕生する。AKB48の最高責任者であり、すべてを知り尽くす男、秋元プロデューサーが、新たに組織された「AKB48公式ライバル委員会」に入り、乃木坂46を立ち上げる。関係者は「秋元さんは、自らの手で愛娘たちを倒す気なのでしょうか…」と青ざめた顔つきで、極秘計画を明かした。

 AKB48の人気がブレークした約1年前ごろから、秋元氏はごく近いスタッフだけに「新たなアイデアがある。コードネームはシャドー(shadow)」と漏らしていた。直訳するとAKBの影武者的グループだが、日刊スポーツの取材に秋元氏は「実態はAKB48の公式ライバル」と答えた。

 すでに今後の展開も決まっている。今日29日にも公式ホームページが開設され、1期生オーディションの応募を開始。8月下旬の最終選考会を経て、9月にグループが発足する。さらに、10月開始のテレビ地上波のバラエティー冠番組と、レコード会社ソニーミュージックからのCDデビューも内定していた。

 乃木坂46の名は、最終選考会の会場で、AKB48における秋葉原の専用劇場のようなライブ会場候補地が、ソニーミュージック乃木坂ビルであることが由来だという。関係者は「秋元さんは、26年前にとんねるずの『雨の西麻布』をヒットさせたように、地名が好き」。48ではなく46を名乗ることについては、秋元氏が「AKB48より人数が少なくても負けないという意気込みですよ。フフフ」と、意味深な笑みを浮かべながら説明した。

 ソニーミュージック側も、並々ならぬ気合が入っている。かつてAKB48は同社のグループ会社デフスターレコーズに所属していた。しかし、同社が契約を打ち切った後に大ブレーク。ソニーミュージックの担当者は「逃した魚は大きかった。その悔しさを、このプロジェクトにぶつけて、ガチでAKB48に挑みます」と力を込めた。「この夏はAKB48も13期研究生オーディションを開催するようですが、乃木坂46ならば1期生。アイドルグループで1期生が有利なのは、昔のおニャン子クラブやモーニング娘。など、歴史的に見ても明らか。あっちゃんや、たかみなみたいになれますよ」と誘い水をかけた。

 新グループについて、秋元氏は「AKB48が歩んできた5年間を5カ月間で追いつけるのか、楽しみ」と話してもいる。身内から生まれる最強のライバルになりえるのか。まずは、オーディションの応募総数に注目したい。【瀬津真也】

 ◆乃木坂46オーディション

 応募先〒102・8353東京都千代田区六番町4の5、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント「AKB48公式ライバル委員会」係まで。公式ホームページhttp://www.nogizaka46.com。問い合わせはAKB48公式ライバル委員会メールアドレスinfo@nogizaka46.com。2次審査は札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡、沖縄で開催予定。