<11年年間大賞第1弾・湖川ブロック>

 2011年の年間大賞が決まった!

 日刊スポーツ新聞社指定・共栄会に所属する釣り宿と釣具店で今年のビッグキャッチや価値のある釣果を収めた釣り人に贈られるアングラー・オブ・ザ・イヤーを各ブロック別に発表します。ヘラブナ

 270匹、総重量70・1キロ山田寛さん(68)◆三島湖「ともえ」4月22日

 釣行前日に「ともえ」と連絡を取ったところ「今、スゴい釣れてますよ」との情報を耳にして、弾むような気持ちで千葉・三島湖に訪れた。大好きな底釣りを想定していたが、入ったポイントの三ツ沢の状況はいつもと違っていた。減水1メートルで底の水草が成長してしまい、やむなく宙釣りに切り替えた。

 「いや~、でも驚いた。休むひまがない。ずっと釣れていた。右腕が痛くなりましたよ」と山田さんは笑った。この日釣れたヘラを入れておくフラシは2個持ってきた。森店主が「いっぱい釣れるから店のを貸しますからフラシはもう1個あった方がいいですよ」とのアドバイスに苦笑したが、結果は3個とも満杯になった。

 過去に350匹(80キロ)という大釣りもしたことはある。年間大賞もこれで4回目。しかし、今回はうれしかった。「実は途中でハリスを切られたりして、用意していた仕掛けが全部なくなり、仕掛けをつくったりしてヘラが散ってしまうと思った」と当時ちょっとハラハラした胸の内を“白状”した。「でもね、逆に集まり過ぎていたヘラが適当な数になって、冷静に釣りを楽しめた。面白い体験でした。来年も楽しみ」と振り返り、サクラの花びらが散り新芽が吹き始める季節の釣りに思いをはせていた。

 ◆現認者=三島湖「ともえ」森和人店主(45)

 山田さんは研究熱心で、自分でブログを開設して、そのときに釣れたデータを公表している。ここに来るお客さんは、山田さんの書き込みを熟読してから来るケースが多い。三島湖が好きで、野ベラが好きで、本当に楽しそうに釣ってくれている。こちらも釣っている山田さんの姿を見ていると楽しくなってきますね。