<アユFISHING>

 豊漁の予感!

 早期解禁された和歌山の3河川に加え西日本各地の清流で5月下旬から順次、アユの友釣りが本解禁される。紀伊半島、四国、九州で天然そ上が良好の見込み。日本海側は低水温で遅れ気味だが、そ上量は多そうだ。放流河川では冷水病対策で人工産の放流が多くなってきたのが特長といえる。昨年の台風12号による被害が残る河川もあるので現地に状況確認をしてから出掛けたい。以下に各地から届いた情報を紹介しよう。

 【岐阜県】長良川水系は天然そ上が良好で梅雨明け後の良型に期待でき、終盤まで楽しめそう。木曽川の下流では多くの天然そ上が確認されている。益田川は大型、馬瀬川上流は魚質の良いアユが釣れる。両河川ともに冷水病に備え人工産が放流され、成育も順調。

 【愛知県】矢作川の天然そ上が順調で5月に入ってハミ跡も多く確認されている。解禁時は石がしっかり入っている上流部が狙い目。寒狭川も成育まずまず。

 【福井県】九頭竜川中部は天然そ上が遅れ気味だが、そ上量は多い。放流は湖産と冷水に強い人工産で成育順調。梅雨明け後に本番を迎える。日野川、笙ノ川も天然そ上が遅れたがそ上量は多い。北川、南川もそ上が多く型も良さそうだ。

 【三重県】櫛田川、雲出川ともに天然そ上が良好。大内山川は昨年、追いが良かった静岡の人工産を多めに放流しており成育が順調で期待できる。うまいアユが釣れる宮川上流部は成育まずまず。長瀬太郎生川は湖産が放流され追いが良く足場も良くて初心者向き。

 【奈良県】各河川で昨年の台風12号による被害がみられる。アユの味が良い天の川は湖産のみを放流。九尾ダム下流が石の状態が良く狙い目。吉野川、高見川は成育が順調だが川相が変わった所があるので注意。

 【和歌山県】早期解禁の有田川では天然そ上が多く終盤まで楽しめる。二川ダム上流の放流アユも順調。日高川も同解禁以降、順調に釣れており追加放流の予定もある。日置川もそ上が多く川の色が良いので楽しみ。合川ダム上流の湖産アユは初期が狙い。古座川はそ上が抜群に良く前評判が高い。紀ノ川は川の状態が良くなっているので狙い目。終盤の大アユも楽しみ。熊野川はそ上が良好だが、十津川水系で工事あり。北山川水系が良さそうだ。

 【滋賀県】安曇川朽木は台風で川が荒れた所があり注意が必要だが、魚道が整備されたので天然そ上に期待がかかる。下流の広瀬は例年並のそ上が見込まれ8月以降に盛期を迎える。

 【京都府】上桂川は湖産アユの良型を放流しており成育も良好。解禁当初から期待できそうだ。美山川も湖産の良苗が放流され6月末からピークを迎えそう。

 【兵庫県】揖保川は天然そ上がかなり多い。放流も順調で期待できる。追加放流も予定されており終盤まで楽しめる。尺アユにも期待したい。円山川は大きめの稚アユが放流され友釣り専用区も拡大されている。

 【中国地方】岡山の高梁川、吉井川、旭川、広島の西城川、太田川で成育順調。鳥取の千代川は低水温で少し天然そ上が遅れたがそ上量は多い。島根の高津川は3月からそ上があり、大きいものは16センチほどになっていて数、型ともに有望。

 【四国】仁淀川、四万十川で天然そ上が多く型も良く豊漁の見込み。勝浦川もそ上良好。海部川は中流域から上流が狙い目。放流河川ではアユの味が良い那賀川(木頭地区)がお勧め。

 【九州】球磨川、五ケ瀬川ともに例年以上の天然そ上がみられ水況も良く成育良好で大いに期待できる。【日刊FPC・上西逸朗】