<釣りステーション>

 長野・諏訪湖のワカサギ釣りが春のピークに突入!

 今冬は全面結氷の影響で年明けから釣りを見合わせることが多かったが、その氷もすっかり溶け、ドーム船を主流にして復活した途端、1000匹の爆釣も飛びだした。また、ほかの湖も好釣ラッシュに沸いており、ラストチャンスの色を濃くしている今が狙い目だ。

 「諏訪湖レジャーセンター」所有のドーム船は、上川沖に2基が浮かぶ。入り口と奥にストーブが設置されていることもあって、中は20度以上で半そでシャツでもいいぐらいの寒さ知らず。床にいくつもの穴があり、その穴から仕掛けを垂らすと、ちょっとした穴釣り気分も。ポイントの水深も5メートル前後で浅く、ビギナーでも釣りやすいのが売りだ。

 大勢の人でにぎわう中、前日に1000匹をゲットした濃沼正良さん(66=川崎市)節子さん(64)夫妻もいて、「昨日は仕掛けを落とし込む度に掛かった」と話す。その前で兎沢雅英さん(37=東京都日野市)が、忙しくサオを上げ下げしている。手バネザオ(掲図)の濃沼夫妻に対して、兎沢さんは電動リール付きの塩ビ製のサオ(先がフィルム地)を使い、ワカサギが食いつくとビンビン…ハネるような反応を見せる抜群の感度ぶりで2匹…4匹の多点掛けを連発し、最終的に730匹台をマークした。

 ドーム船は、ピーカン天気の日は下が日陰になり、ワカサギの群れが回り込むことが多い。兎沢さんに聞くと「その群れが回ってきた時がチャンス。オモリを底から5センチぐらい浮かせて誘い」「アタリがあったらサイズが小さいので軽く合わせておき、追い食いを狙って数をつなげる」「エサの紅サシは変色したら、すぐに新しいものと交換し、サシを切って汁が出るようにするとコマセの効果になる」そう。途中から参加したベテランの小杉勝男さん(68=東京都府中市)も短い時間の中、何匹もつなげて取り込んでいた。

 サイズは、10センチ超も掛かるが、7~9センチの小ぶりが多く、大半がまだ卵を持っていない。「諏訪湖レジャーセンター」によれば、全面結氷した今冬も1月末、氷の山脈が出現する「御神(おみ)渡り」が確認されるなど氷が厚かった影響で昨年と同様、産卵期が遅れているという。ペースが遅れた分、今がちょうど<抱卵前の荒食い>状態にあるとも付け加えた。それを裏付けるように、3月は17日にも1000匹を記録している。

 「諏訪湖レジャーセンター」では、今月いっぱいはドーム船を主流にして、4月以降は釣況によってボート釣りも再開する。まだまだ爆釣の可能性は大だ。【長瀬川忠信】

 ▼問い合わせ

 日刊スポーツ新聞社指定「諏訪湖レジャーセンター」【電話】0266・53・6540。営業は午前7時から午後3時まで。ドーム船大人2700円から、中学生以下1500円。遊漁料は高校生以上1000円、中学生以下無料。観光釣り2時間コースもあり、遊漁料など含み大人3500円、中学生以下1500円。貸しザオと仕掛け&エサも常備。ボートもあり詳細は要確認。HP<http://homepage3.nifty.com/suwakoen/fishing.html>

 ▼交通

 電車はJR中央本線・上諏訪駅からタクシー利用。マイカーは中央自動車道・諏訪インターから諏訪湖・原田泰治美術館を目指す。詳細要確認。