<筏カセFISHING>

 連日、大型のサヨリが釣れ続く徳島・堂ノ浦に19日、釣行した。同所の「細川渡船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)が、内ノ海に設置した4号屋形に、同渡船常連の山下恭範さん(徳島市)ら5人と乗った。風が強くサオが振られて釣りづらかったが、刺しアミをエサに連玉仕掛けで狙うといきなり30センチ超のグッドサイズが次々に掛かり、びっくり。途中、食い渋りもあったが、正午すぎまで釣り30~35センチを27匹、山下さんは同型を50匹ゲット。この先、潮回りが良ければ3ケタ釣りが楽しめる。

 堂ノ浦のサヨリは、例年20~25センチ級が中心だが、今年はいきなり30センチ級の大型が回っている。細川渡船の高橋勝船頭は「2003年も初期から30センチ超が釣れ続いた。今年はそれ以来、10年ぶりに大型の当たり年のようだ」と話す。

 午前7時前、4号屋形に上がり、西風が強く吹くなか、北向きに入った。サオがかなり振られ、アタリが取りづらそうだ。さっそく、ヌカと少量のアミエビに海水をたっぷり加えてヒタヒタに仕上げたコマセを用意。シャクで広範囲にまきエを打ち、刺しアミをエサにウキ下50センチの連玉仕掛けを投入。狙いは40センチ級のサンマサイズだ。

 10分ほどしてやや風が弱まると、左隣りの山下さんがいきなり32センチを引き抜き、右隣でも浜崎博文さん(徳島板野郡)が30センチをゲット。実際に30センチ級を目にし、想像以上のデカさを実感。そして記者にもアタリ。キュッキュッと勢いよくウキが走り、のべザオをしならせる引きをみせたのは30センチ超のグッドサイズだった。

 その後も、連玉ウキを引ったくっていく大型のアタリが連発し、30センチ級が釣れ続く。例年なら、20~25センチ級が主流で30分もすれば、あきてくるのだが、40センチが狙えるとあっては手を止めてはいられない。

 時折、強い風が吹く中、釣果を伸ばしていくと同11時すぎに山下さんがひと回り大きな35センチを仕留め、記者にも今までにない重い手応えで良型がヒット。慎重に引き寄せたのはこれまた35センチ。小型のサンマサイズでこれはうまそう。刺し身が楽しみだと思わず笑みがこぼれる。

 さあ、次は40センチ級を仕留めるぞと気合を入れ直してまきエを効かせていくが、しばらくすると、風が一段と強まり、正午すぎに30~35センチを27匹キープしたところでやむなく納竿した。山下さんは同型を50匹。ほかの人は、15~20センチのカワハギを9匹、小アジも50匹ほどゲットしていた。【中村和嗣】

 【今後の見通し】年末まで40センチ級交じりで大型の数釣りは続きそう。年明けからは数が減るが2月末まで楽しめそう。ハリスは1・5号、ハリも軸の太い狐バリを使用した太め仕掛けの方が、トラブルも少なく手返しよく釣れる。ほかにチヌや、カワハギ、小アジ、カレイなども狙える。

 【問い合わせ】細川渡船【電話】090・3180・3960。渡船料金はイカダ(屋形)1人4000円、子ども2000円(小学6年生まで)。カセは2人まで1万800円。屋形は23基、カセは11基設置。出船時間は日の出前。また同所には中野一渡船【電話】088・688・0048もある。

 【交通】神戸淡路鳴門自動車道・鳴門北ICを出て鳴門市街方面へ。鳴門競艇場前を左折し県道42号に入り、3軒目のローソンの先の明神の信号を右折。同182号に入り堂ノ浦へ。