<ニッカン・つりラボ>

 外房・大原沖(千葉)で、夏のオニ退治に出掛けてみませんか。冬の風物詩と思われているオニカサゴだが、実は年間通して釣れる。大原「力漁丸」(中井聡船長)では毎週木曜は「オニの日」となっている。サイズも、脂乗りも冬と遜色はない。今年は夏オニ、やってみませんか?

 釣り場は大原港から約1時間。底には根があるため、オモリは少し浮かした方がいい。投入直後に大型のカンコ(ウッカリカサゴ)がキャッチされた。同じタナ(魚の泳層)にいる魚だ。その後、続々と船内でオニカサゴがヒット、最多で4匹と大にぎわいだ。

 ただ、タコボウズ記者のサオは最後まで動かずじまい。時折ある反応はユメカサゴだった。4匹釣った。

 なぜ、本命が釣れなかったか。途中で仕掛けがどんどん流されてしまい、真下に落ちなくなっていた。これではタナボケだ。

 ヒットするパターンは、仕掛けを落とした直後が圧倒的に釣れる。4匹のユメカサゴも着底してすぐだった。電動リールの水深表示が、だんだん離れていくようであれば、即座に仕掛けを引き揚げて、もう1度入れ直すのがいい。【構成&写真タコボウズ寺沢】

 ▼エサ

 サバの切り身や、アナゴがいいとされる。中には「食いがいい」としてイイダコをハリに掛けるパターンも。こだわる常連客はサケの皮やカツオのハラスの皮なども使う。中井船長は「イカは何度か試したんだけど、反応しないみたい。もしかすると生きていたらいいのかもしれないが、イカの泳がせ釣法は難しいだろうなぁ」。

 ▼道具

 水深120メートル前後を狙うので電動リールがあった方が便利だ。サオは取り回しのいい短いタイプがいいだろう。

 オモリは200号で統一してもらいたい。ほかの釣り人と糸の絡むオマツリが多いのでオモリは統一させましょう。

 枝スは40センチでハリス全長は1・5~1・8メートルが適当だ。

 ▼毒バリの処理

 釣れたら口に親指を突っ込んで、ブラックバスを持つようにする。背ビレは全部切り落とす。ハサミが便利。胸ビレ、尾ビレにある鋭いトゲは除去する。オニカサゴの毒は熱で分解されるらしい。

 中井船長

 刺されても、カップ麺を食べるために用意してあるお湯も常備してある。安心して釣ってください。

 ▼宿

 大原「力漁丸」【電話】0470・62・0575。オニカサゴ乗合船は毎週木曜中心に随時受け付け、午前4時出船。氷、エサ、港到着後の昼食付き1万2500円。