<アユFISHING>

 海産アユの最盛期が到来!

 成熟した良型の数釣りを夢みて11日、福井・九頭竜川中部地区へ釣行した。午前中は鳴鹿大堰下流の瀬を、午後からは高圧線下へ入川。オモリと背バリの止め泳がせ釣りを中心にオトリを管理しながら攻め続け、午後3時前までに追い星がくっきりと出てナイスボディーをした美しい13~22センチを47匹追わせた。急流で育った海産アユの好ファイトを夢中で楽しんだ。

 縄張り争いを勝ち抜いてきたパワフルな追いに感激した。午前7時ごろから鳴鹿大堰下流の瀬に入った。水位は平水よりも約10センチ高で薄濁りが入っている。瀬をテンポよく攻めようと複合メタル仕掛けをセット。瀬肩から釣り始めた。

 まずは石裏のヨレで追いを待つが反応なし。それならとオモリを付け、流れの速い石横へオトリを誘導するとガガッと目印が震えるアタリで野アユがヒット。1匹目から追い星が鮮明な18センチがタモに飛び込んだ。

 この反応の良さに縄張りアユは流れの筋にいると確信。波立ちの頂点から石横へオトリを導き、止めるとドドッ。激しいアタリで掛かりアユが流れに乗って走る。サオの弾力を生かして取り込んだのはふっくらした22センチ。その後も、石の頭や横でオトリを泳がせると順調に掛かり、正午までに13~22センチを21匹追わせた。

 午後は五松橋下流の高圧線下に入川した。ここは石が小さく水深があるため、仕掛けに背バリも付けて攻める。徐々に川に立ち込み、オトリを川底へ落ち着かせ、ゆっくり引くとコツと反応が出るが掛からない。

 そこで同じ筋でオトリを止めるとガガッ、ギューとハリ掛かり。押しの強い流れに乗って下流へ突っ走る。腰を落としてタイミングを見計らって引き抜いたのはギンギンの追い星を2つもつけた20センチ。鼻が長く背中が盛り上がった美しい天然の魚体に思わずうっとり。

 その後は水温の上昇とともに野アユの追いが最高潮に。上ザオでオトリを引き上げると入れ掛かりになり、13~22センチを合計47匹追わせたところで午後3時前に納竿。この日は広範囲を探るよりもピンポイントを攻めたほうが追いが良かった。【日刊FPC・糸数恵士】

 【今後の見通し】平水に戻り、晴天が続くと水温が安定し、野アユの活性がさらに上向くだろう。五松橋上下や水源地前もお薦め。これから10月末の産卵に向けては雌(逆ばりを打つところが膨らむ)をオトリにすることが数釣りの秘訣(ひけつ)になる。

 【問い合わせ】九頭竜川中部漁協【電話】0776・61・3219(テレホンサービス)。入川券は年券1万2000円、日券3000円。

 【交通】北陸自動車道の福井北ICから国道416号に入り上流へ。永平寺町の五松橋を渡ると鳴鹿大堰の上下流どちらへも行ける。