<釣りをしようよプルルン体験隊>

 釣り好き女子、注目!

 ママさんアングラー「アミーゴ」こと西條亜弥(さいじょう・あみ)を発起人とする女性釣りクラブ「スプラッシュ!」がこのほど誕生した。13日、横浜・八景「太田屋」でルアー・フィッシングでタチウオを狙い、15人の女性と一緒に船出した。釣りだけではなく、さばきと調理も伝授されて大満足。月1回ペースで場所や魚種を変えながら実施していく予定でぇ~す。

 記念すべき第1回は13日に実施した。マダイ釣り教室で、ビギナー養成に定評の高い八景「太田屋」。それでも女性だけの船は太田屋史上初めて。男性は、池田芳之船長、指導役の日刊釣りペン・クラブの加藤雄二さん、タコボウズの3人だけ。15人の参加者とアミーゴの女子船だ。ジギングのタチウオも経験者はわずかに2人。ほぼ初心者だ。

 集合は、電車でも来られる午前11時半。「朝はいろいろやらなきゃいけないから、お化粧もあるし」「乗合船はみんな始発前じゃないと間に合わないから」「車の運転に自信がなくて」という理由もあって、時間に余裕のある出船は好評だった。

 釣り道具は、グローブライドの全面協力でオールレンタル。メタルジグも用意していたので、参加はクーラーボックスを持ってくるだけでOK。楽ちんですよぉ~。

 実際の釣行は観音崎沖の水深約80メートルを120グラムのメタルジグで攻めた。残念ながら釣果ゼロも出たけど、全体で9匹。2匹釣った光子さんは「いつもはアジ釣り。突然、ガツンとくる衝撃は味わったことがないですね。面白~い」とニッコリ。小6の息子が釣り大好きで、家を出る前にタチウオの釣り方のアドバイスを受けていた美穂子さんは1匹を釣り上げ「息子に自慢できるわ」とVサイン。

 「年3回ペースの釣行」という千恵さんは体高“指4本”のタチウオを釣り「こんなに力強く引く魚が世の中にいるんですね。面白かった」と話した。ひとつテンヤのマダイ釣りに月2回通う夏香さんは「ルアー、って初めて。タチウオはヤバイ、ッスね。今日は1匹だったけど、また挑戦する」とニッコニコ。

 一方で釣果ゼロだったスズミさんは「船の上で女子トーク、っていいわぁ。釣ってないのにこんなに楽しめてスミマセン、って感じ」と笑い転げた。宿に戻ってからは、さばき方と皮のままの切り身を土佐酢に漬けるだけの食べ方も教えてもらえて、試食もできた。

 アミーゴは「釣りの達人と引き合わせて、女子アングラーが育っていく場所になればいいなぁ。なんか、うまくいきそうですね」と手応えをつかんでいた。

 次回は10月25日(土)。きれいなニジマスをルアーで釣り放題。ニジマスのかば焼き重のランチもついて4000円の女子会を東京・秋川国際マス釣り場で実施します。詳細は後日。お楽しみに。【寺沢卓】<アミーゴ発起人「スプラッシュ!」とは>

 本紙でも女子会は何度か実施してきた。開催すると盛り上がるのだが、単発イベントになってしまう。これでは成功とはいえない。

 アミーゴは「それじゃ、ダメなんだよね」とため息をつく。

 アミーゴは、約15年前に日刊スポーツの釣り特集紙面を筆頭にテレビや雑誌に登場して初期の女性アングラーとして活躍。今の釣りアイドルの基盤をつくった人物だ。結婚して家庭に入っていたが、昨年あたりから釣りへの欲求が膨らんできた。今月、愛息が4歳になったことで釣りの現場に戻ってきた。

 復帰後、最初の取り組みが「スプラッシュ!」になる。現在の女性の釣り事情について「少しは変わったけど、でも、まだ女子にとって釣り場環境は優しくない」とぶった切り「私は大丈夫だけど、釣りの現場はまだ女子が1人で行くにはハードルが高い。じゃ、釣り好き女子が集まれば大きなパワーになるのかな、って」と話した。

 「スプラッシュ!」は会員制。釣りイベントを開催する際には、電子メールやフェイスブックを利用して情報発信する。単発のイベントではなく会員同士が友達になって、イベントがなくても誘い合って釣りにいってもらおう、という取り組みだ。

 ▼宿

 八景「太田屋」【電話】045・782・4657。女子会は釣り道具レンタル、ルアーもついて5000円。使ったルアーは参加者に。また、常連さんからアジを3匹ずつプレゼントされた。通常のルアータチウオ終日便氷付き9000円、女性5000円。詳細は要確認。