<ヘラFISHING>

 「へら研阪神クラブ」の月例会が12日、徳島県の河川一帯で行われ、25人が参加しヘラブナの2匹長寸を競った。午前8時前から吉野川支流の飯尾川に入り、中尺の宙釣りで挑戦。風や合いベラなどに苦戦したが午後3時までに30・2~36・4センチの美形を28匹ゲット。浅場を走り回る強烈な引きを思う存分に楽しんだ。優勝は同川上流に入った滝沢享さん(尼崎市)で47・1、40・3センチをそろえた。釣果率も88%と高かった。

 午前8時前、古川橋下手左岸の階段に熊田智文さん(京都府)と並んだ。ここは近くに養魚場があり、栄養素が豊富な排水が流れ込むことからヘラブナやマブナの魚影がすこぶる濃い。

 16尺のサオで底を測ると約1メートル。タナは底からチョイ切り、エサは両マッシュの宙釣りで挑戦。約2メートルの流し幅でエサ切りを繰り返すと数打でズルッとしたアタリが出るが大きなカメ。

 下手の熊田さんは早々と30~35センチを入れ食いさせている。私も負けじとカメを避け、手返し良くエサを打ち返すとウキがズンと入るアタリ。合わすとズッシリした手応えで、強烈な引きをみせたのは色白で体高がある35センチの美ベラだった。

 その後はウキの触りが増え、チクッ、ドンというアタリで33~35センチが次々ヒット。浅場のためヘラが縦横無尽に走り回り、サオが伸ばされそうになるが両手で耐えながら取り込んでいく。

 あまりにやり取りが激しいため、徐々に魚が警戒しだし、数匹釣ると少し触りがなくなり、3~4投エサを打ち返すと再びアタリが出るという繰り返しで午前中に同型を18匹ゲット。

 午後からは風が強まるなか、ズバッと入るアタリをとると今までに無い重量感。水面まで上げてくるとなんとダブル。慎重に取り込もうとするが大型が外れ、小さい方の35センチをゲット。

 その後は30~33センチが主流になり、午後2時すぎからは、次々と力強くドンと入るアタリが出だす。だが、すべて35センチ超の合いベラ。

 この魚の引きは強烈でタモになかなか入らない。仕方なくタナを少しずつ変えて32センチ級のヘラをポツリポツリと釣り、同3時前に納竿。手の平に豆が出来るほどの強い引きを堪能した。【日刊FPC・藤井秀和】

 【今後の見通し】養魚場の排水口周辺は、合いベラやコイも多いがヘラが真っ黒になるほど群れている。初冬に向け荒食い期に入りつつあり、大助まじりで尺級の数釣りが楽しめそう。

 【交通】高松自動車道の板野ICを出て南下。吉野川に架かる名田橋を渡り、不動北町の交差点を右折。飯尾川に沿って西へ進み、右に吉野川の水門を見ながら川沿いを左折。2つ目の橋が古川橋。