<第6回オーナーカップグレ金勝杯>

 「第6回オーナーカップグレ金勝杯(四国大会)」【主催・(株)オーナーばり】が19日、愛媛・宇和島の「日振島」で行われ、107人が参加し25センチ以上のグレ3匹までの総重量を競った。午前7時から午後1時まで熱戦が繰り広げられ本島「10番」に渡礁した中田彰彦選手(高松市)が全遊動仕掛けで36~43センチの尾長グレを3匹そろえ、唯一の3キロ超え(3060グラム)で初優勝。2位は2720グラムで戎谷裕樹選手(徳島県海部郡)、3位には2520グラムの森井陽選手(徳島市)が入った。

 「得意の釣りで、うまく尾長グレの食いダナをとらえることができました」。中田選手が、会心の笑顔をみせた。フカセ釣りを始めたきっかけは「5年前に会社の先輩に誘われ、釣りクラブ・シューティングスター(会長=先田政信氏)に入会したこと」だった。

 先田氏にスルスル釣りを教え込まれる中でグレ釣りにのめり込み、2年前には憧れの名手・山元八郎氏が会長を務める「八釣会」にも入会。シーズン中、会員と月2、3回のペースで磯に通い、腕を磨いてきた。

 中田選手が上がった磯は本島「10番」で、先端の右側の沖向きに入った。潮の動きが鈍い中、午前7時ごろから開始。オキアミのボイルを刺しエに、仕掛けの直結部の下にG5を打ち、2・5ヒロのタナで磯際を攻めるが、イスズミばかり。

 それならと全遊動仕掛けでサオ2~3本沖を狙った。師匠の先田氏の教え通り、仕掛けをダイレクトにポイントへ投入し、ウキと仕掛けの角度を45度にキープ。手前にまきエを3杯入れ、刺しエと同調させていくと同8時すぎ、刺しエが3ヒロほど入ったところでウキがじんわりと沈む本命アタリが出て30センチ級の尾長グレを仕留めた。

 これでグレの食いダナを把握。同様にまきエを入れ、わずかなアタリを早合わせしていくと43センチまでの尾長が連発。30センチ以下はリリースしながら終了の午後1時までに36~43センチの尾長を3匹(3060グラム)そろえ2位の戎谷選手に340グラム差をつけ初優勝を飾った。

 優勝トロフィーを手にすると「潮受けゴムのわずかな動きも見逃すまいと集中力を高めて釣り続けたのでとても疲れました」と満足気な表情を見せ、「この優勝で山元会長に名前を覚えてもらえて最高に幸せです。これからも多くの大会に参加し、表彰台を目指して頑張ります」と力強く話した。【中村和嗣】◆金勝杯四国大会上位成績(順位、選手名、住所、重量グラムの順)<1>中田彰彦(高松市)3060<2>戎谷裕樹(徳島県海部郡)2720<3>森井陽(徳島市)2520<4>北条公哉(姫路市)2260<5>平下訓大(堺市)2080<6>後藤秀樹(鳥取県西伯郡)2560<7>佐々木康人(阿波市)2500<8>大石憲司(丸亀市)2440<9>田中寿郎(高知県高岡郡)2100<10>山本俊介(大阪市)1280※25センチ以上のグレ3匹までの重量で審査。5渡船の船内順位(1、2位)をもとに横どり方式で順位を決定。敬称略。