横浜市港南区大久保1丁目の市道で28日午前8時5分ごろ、集団登校していた市立桜岡小の児童の列に軽トラックが突っ込む事故が発生した。

 小学生9人を含む12人が病院に運ばれ、このうち近くに住む小学1年田代優君(6)が全身を強く打って死亡した。また小学5年の女児(11)と3年の男児(9)が重傷を負った。残る9人は軽傷のもよう。

 神奈川県警港南署は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで軽トラックを運転していた男性(87)を逮捕する方針。小学生のほか軽トラックの男性、軽乗用車の女性(71)と同乗の男性(39)が病院に搬送された。

 現場は京急上大岡駅の西約300メートルの住宅街の中を通る、幅5メートル弱の市道。バス1台が通るのもやっとの一方通行だった。市立桜岡小にほど近く、通学の児童、生徒が多く通る上、交通量は多かったが、ガードレールはなかった。

 捜査関係者によると、路線バスが客を乗降中、後ろに停車していた軽乗用車に軽トラックが追突し、弾みで横転。左側を歩いていた小学1~5年の男女9人の列に突っ込み、列の中央付近にいた田代君が軽トラックの下敷きになった。

 周辺の住民によると、事故が起こった市道では、接触事故は多かった一方、大きな死亡事故はなかったという。現場の近くで店を営む男性は「子どもがひっきりなしに通るが、交通量も多い。でも、スピードを出せるような場所じゃないし、今回のような事故が起きるのは考えられない。亡くなったお子さんは、本当にかわいそうです」と話した。