1964年(昭39)の東京五輪で正式種目になったバレーボールだが、2020年大会では都内で行われない可能性があり、バレー関係者は戸惑いを隠せない。有明アリーナ(江東区)で決まっていた会場だが、小池百合子知事の指示で調査した都政改革本部が横浜アリーナを代替会場として提案。今月末に4者協議で結論が出される。

 都政改革本部の調査チームは横浜アリーナでの開催となれば、有明では整備費404億円がかかるものが、横浜の1万5000席への増席や仮設整備、営業補填(ほてん)で、約7億円に抑えられると見込む。有明を五輪後にコンサートなどのイベントを開催する場合、東京駅から約30分を要し、最寄り駅からも徒歩8~18分かかるとして他会場との競争性を問題視する。

 ただ、横浜にも問題点は多い。選手のシャワー・トイレは仮設対応。観客入場スペースが十分でなく「横浜アリーナ正面滞留エリア+公道」で対応可能か検討している。国際放送に必要な隣接地の準備にも、さまざまなハードルがある。東京駅から直接、最寄りの新横浜駅に行くには新幹線を利用しなければならない。