東京都の小池百合子知事は2日の会見で、東京五輪バレーボール会場見直し問題に関し、横浜市が先月25日付で都に提出した文書を見たのは今月1日だったと述べ、情報が共有されていなかったことを暴露した。

 小池氏は、バレーボールの横浜アリーナ開催案に対し、横浜市の意向が示された文書を「昨日(1日)、初めて見た」ことを明かした。「(担当者に)私にも情報を上げるよう指示した。まあ、ここで話す内容ではないが、あえて話した」と、意味深に語った。

 文書は先月25日付。宛先は小池氏ではなく、都のオリパラ準備局長。小池氏は文書の存在を知らないまま、先月29日の4者協議に臨んだことになる。

 今後は都と横浜市の窓口を決めるとした上で、同市の林文子市長との関係に言及。「長年の友人で、ゴルフ友達。お立場がある中、協力していただき感謝している」と、意思疎通ができていることを強調した。

 これに対し、4者協議で「横浜の方が迷惑していると聞いた」と述べた森喜朗会長は、先月25日に文書を把握していたと明かした。「横浜市が東京都に渡したもの。『取扱注意』とあり、言ってはいけないと思い黙っていた」と説明したが、小池氏が知らない文書を森氏が把握していた理由は、今後臆測を呼びそうだ。