自民党の穴見陽一衆院議員(48=大分1区)が、受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案の審議が行われた15日の衆院厚労委員会で、がん患者が参考人として発言中「いいかげんにしろ」とやじを飛ばしていたことが21日、分かった。穴見氏は12年初当選で、不倫や失言など問題行動が続く「魔の3回生」の1人。

 やじが飛んだのは、日本肺がん患者連絡会代表の長谷川一男さんが、屋外の喫煙場所のあり方に触れた時。穴見氏はこの日、謝罪コメントを出し、会見はしなかった。「不快な思いを与えたとすれば、心からの反省とともに深くおわびする」「喫煙者を必要以上に差別すべきではないという思いでつぶやいた」という。

 穴見氏は、ファミリーレストランを展開する「ジョイフル」代表取締役。改正案は飲食店の例外措置が焦点で、客席面積100平方メートル以下の既存店は喫煙可能としたが、資本金5000万円超の大手チェーンは例外を認めていない。同党では同じ3回生の大西英男氏も昨年、「(がん患者は)働かなくていい」という趣旨のやじで問題になった。