EXILEのフィジカルトレーナー、吉田輝幸氏が正しい体の使い方を伝授するシリーズ「EXILEエクササイズ」の第44回です。先週から吉田氏のもとでプログラム開発を担当している理学療法士・見山明氏が「体から変えるゴルフスイング」をテーマに、さまざまな改善プログラムを紹介しています。今回は「バックスイングとトップスイング」の特集です。

 ◆股関節内旋

 バックスイング時の骨盤の動きをスムーズにする股関節の柔軟性を改善するトレ

 見山氏

 あおむけになって両足は肩幅より広め。膝を曲げて立てます。両腕は肩の側方に伸ばして床面に置きます。腹圧をかけて骨盤を床に密着させてください(写真1)。この状態から股関節だけを動かして、片側の太ももを内側に倒して旋回させます。内くるぶしが床面に着く程度まで倒すのが目安です(写真2)。骨盤が床から浮き上がってはいけません(写真3)。骨盤を固定したまま、股関節だけを動かすのがポイントです。バックスイングとトップスイングの時は骨盤を中心に体をひねります。骨盤の動きを決めるのが股関節の柔らかさ。股関節の内旋の動きを良くすれば柔軟性が増して、ひいてはバックスイングの時に骨盤の動きがぐっと良くなります。

 ◆90/90ストレッチ

 トップスイング時の体幹・肩甲骨の動きを改善する肩関節の柔軟性向上トレ

 見山氏

 横向きに寝た状態で背筋を伸ばし、手のひらを合わせます。股関節と膝を曲げ、下側の足を上側の足に絡めて下半身を固定します。これが基本姿勢です(写真4)。ここから、上側の腕が体の反対側にくるまで大きく開きます。この際、おへその深部に力を入れてへこませ、腹圧を高めるようにします(写真5)。開いた手に引っ張られて、腰が浮かないように注意しましょう(写真6)。下半身が動かないことで、体幹を強く回旋できます。バックスイングは骨盤の運動がメーンで、トップスイングは肩甲骨から体幹の運動がメーンになります。このストレッチは体をひねることで、体幹の柔軟性を高め、ひねる可動域を広げます。手を一緒に使うので、肩甲骨の動きも良くなります。両手を開いた状態は、胸、おなか、お尻の筋肉がしっかりと伸びているはずです。

 第44回<2>につづく。【取材・構成=松本久】

 [2014年8月15日11時17分](2)股関節だけを動かして、片側の太ももを内側に倒します(3)骨盤が床から浮き上がってはいけません(4)横向きに寝て、手のひらを合わせます。足を絡めて下半身を固定します(5)体の反対側にくるまで腕を大きく開きます(6)腰が浮かないように注意