古いものと新しいものが交錯する街、ニューヨーク。街を歩いていると、地元の人々に今も愛され続けている老舗に出会えるという、喜びがあります。古きよき時代を思わせる老舗のイタリアンカフェ「Veniero's Pasticceria & Caffe(ヴェニエロズ・パスティッチェリア&カフェ)」もそのひとつ。イーストヴィレッジにある1894年創業のこのお店は、テレビ番組でも何度も紹介されている名店です。
足を踏み入れると、イタリアンスイーツを買う人々でごった返している店内。まずは番号札を受け取り、購入するための列に並ぶのですが、勝手を知らないと、ちょっと戸惑います。たくさんのスイーツが並んだ大きなガラスケースが店の奥まで続いているのですが、混雑していてよく見れないため、選ぶのが大変!
だいぶ昔に訪れたことがあるのですが、もうすっかり忘れていました。受け取った番号札は「101番」。番号札があるのに、なぜ並ばなくちゃいけないのかも、よくわからない。う~ん、どれぐらいかかるんだろう…と長い列を見守っていると、前に並んでいたビジネスマンの男性が「これ、前の人が使わないからってくれたんだ。使っていいよ」と「89番」の番号札をくれました。ラッキー! 15分ぐらいで自分の番号が呼ばれました。
カウンター越しの店員さんは「何百人もの客をさばいてきた」って感じの多忙そうな視線(笑い)、スイーツの数に圧倒されたのと、人混みでガラスケースの中がよく見られなかったので、ちょうど目の前にあったプチサイズのフルーツタルトを10個ピックアップ。常連客は、「どこに何があって、どれとどれがおいしい」って全部頭に入ってるだろうけど、焦ってる私は、もう適当(w)。
さっきのビジネスマンの話だと、子どもの頃は、ここのお菓子がおやつだったそう。「でも、昔の方がおいしかったよ。あの頃に比べたら、だいぶ味は落ちたね」とのこと。なるほど。それは、ここだけの話にしときましょ(笑い)。でも、「大人になっても、こうして買いに来られる馴染みのお店があるって、いいなあ」とほのぼのしてしまいました。
さて、見た目の可愛らしさにつられ、適当にあれもこれもと選んだプチタルト。大味系を予測していましたが、ラズベリーやストロベリーなどのフレッシュフルーツと、あっさり目の生クリームのバランスがいい。バニラより、チョコバニラクリームがおいしいです。「ヴェニエロ」では、フルーツタルト、ティラミス、チョコレートムース、チーズケーキ(ニューヨーク、イタリアン、シシリアンの3種)、カンノーリ(シチリア地方の伝統的なお菓子)、ペストリー、ビスコッティ、クッキーなど、ありとあらゆる種類のスイーツが勢ぞろい。まるで、本場イタリアのベーカリーにいる雰囲気が味わえる「ヴェニエロ」で、カプチーノでも飲みながら、一息つくのもおすすめです。(ニューヨークから鹿目直子。写真も)
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- スイーツがズラリと並ぶガラスケースが、店の入り口から奥まで続く
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- 可愛らしいフルーツのプチタルトは、種類も豊富

