チヌの数釣りを楽しもうと2日、福井・小浜湾の仏谷にある奥城丸渡船(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の双児島イカダにあがった。朝からうねりがありイカダが揺れて釣りにくかったが、午後4時までで筆者は20~30センチを31匹、同行の北川行夫さん(茨木市)は20~42センチを21匹釣り上げた。コーンとサナギのコラボエサで、小気味よいチヌの引きを楽しんだ。

 コラボエサが効果を発揮した。午前5時半に双児島イカダに上がった。雨はやみ曇り空で北の風がそよぐ。水深約16メートル、水温25度。潮は澄んで上層、中層とも湾口方向へゆっくりと流れる。アンコを仕込んだまきエダンゴを数個落としてオモリなしの仕掛けを作り、オキアミで第1投。ダンゴが割れると、すぐに小アタリでオキアミが取られた。エサ取りは活発なようだ。

 同6時過ぎ、筆者の背後で釣る北川さんがコーンで23センチの本命チヌ。しばらくすると、オキアミに明確なアタリが出て筆者も同型を釣り上げた。2匹目、3匹目もヒット。北川さんも同様のペースで25センチ前後ながら数を稼いでいく。同7時すぎには、北川さんが42センチを取り込んだ。エサはコーン+半割りサナギ+コーンのトリプル掛け。これが今回当たったコラボエサだ。

 だが、北風が強くなりうねりが入り始め、最大高低差1メートルで終日続いた。ライフジャケットは必携だ。イカダが前後、上下左右に動き、仕掛けがふけてアタリが分からない。そこで、波の一番高い時にエサが底トントンになるように、8Bのオモリで仕掛けをぶら下げた。また、確認できたアタリはすべて合わせていき、イカダが上昇するタイミングで、ダンゴから刺しエを強制的に抜いて仕掛けが張るように工夫した。

 うねりが入るとともに食い渋っていたチヌだが、同9時ごろからエサ取りと交互に食ってくるようになった。正午までに筆者が18匹、北川さんが12匹。午後は中層の潮が南東方向に強く流れる二枚潮。ウマヅラハギやフグが釣れるようなったが、それでも同4時の納竿までに13匹を追加した。

 この日は2人ともコーンとサナギの抱き合わせエサで釣果の8割を得た。コーンだけの方が食いはいいが、取られにくいサナギを加えることで、アタリが分かりやすかったようだ。【日刊FPC・堀康一郎】

 【今後の見通し】小、中型チヌの数釣りはこれからが本番。良型チヌ交じりで初冬まで期待できる。エサはコーン、サナギをメーンにオキアミ。シラサは秋が深まってから。水深が浅い児島イカダでも、型がやや小さくなるが、双児島と同程度の釣果を得られる。

 【問い合わせ】奥城丸渡船【電話】0770・52・2845。料金は双児島・萩ノ下イカダは1人3800円、児島イカダ3300円、素泊り2000円。弁当、エサ、ダンゴはなし。

 【交通】舞鶴若狭自動車道の小浜ICを出て小浜市街に入り、国道162号の阿納尻の信号を左折。沿岸を泊方向に走り、トンネルの手前を左折して仏谷へ。