ポン級(30センチ以上)アイナメを狙い、3月27日、兵庫・新温泉町三尾の磯に、釣友の笹尾晋さん(姫路市)と釣行した。当日は風も穏やかで波も1メートルとめっきり春めいた中、船で沖の立島に渡った。エサ取りに苦戦しつつも、午後2時の納竿までに30~42センチのアイナメを2人で8匹仕留めた。

 立島の大きさは直径20メートルほど。岩がゴツゴツしてるが、4、5メートル上に登れば割と平らな島だ。午前6時半に渡礁してから、沖向き主体に右に笹尾さん、左に筆者が釣り座を構えてスタート。左に緩く流れる潮の変化の時が勝負とみて、サオを4本セット。1本ずつ近投、遠投と扇状に投げ込んでアタリを待つ。底の状態は沖向きの足元で約10メートル。岩礁帯で、遠投するほど砂地の割合が多くなる。

 投げ込んだサオを順番に回収していくが、エサ取りが多く、エサのマムシが残っていない。根気よく次々誘い、回収を繰り返さなければエサは本命外に取られてしまう。そんな中、笹尾さんがカサゴの20センチ級を釣り上げ、続いてポン級アイナメ31センチもゲット。早速の本命の登場にホッとした。

 20センチ以下のカサゴが釣れ続く中、筆者のリールのドラグが鳴った。カサゴではない派手なアタリに、慌ててサオを手に持ち合わせてから巻きにかかる。アイナメのように首を振る感覚はないが、底に突っ込んで行く。海面に浮いたのは50センチ級のカンダイ。落胆したが、すぐさま別のサオにアタリがあり、今度は本命のアイナメ31センチ。笹尾さんが32、35センチを釣り上げ、時合かとも思ったが、以後アタリが止まり、カサゴだけが増えていく。

 同10時ごろまで本命は釣れず、時間が過ぎる。同11時ごろ、沖の潮が緩くなってきた中、30メートル付近に投げ込んでいた筆者のサオにアイナメ独特の首を振るアタリで33センチ、続いて30センチを仕留めた。笹尾さんも40センチを達成。筆者も40オーバー狙いで遠投のみで攻める。

 正午を回ったころ、ゴンゴンとサオ先を揺らしながらジージーと糸を出すアタリ。サオに飛びつき、合わせを入れて乗ったのを確認し、首を振る締め込みを十分感じながら釣り上げたのは42センチ。エサ取りも少なくなり時合かと思われたが、この後もカサゴが釣れ続き、アイナメは来ないまま、午後2時に納竿となった。【日刊FPC・柴田誠】

 【今後の見通し】アイナメは40センチ超の大型サイズも含め、ゴールデンウイークすぎごろまで狙える。また、カサゴのほかババガレイなども期待できる。

 【問い合わせ】前田渡船【電話】090・8219・5475。渡船料3500~4500円。出船は午前6時、納竿は午後3時(季節により変わるため、要確認)。

 【交通】播但連絡道路の和田山ICで北近畿豊岡自動車道へ。八鹿氷ノ山ICを出て国道9号に入り、湯村温泉をすぎ、出合橋の信号を右折。県道47号を北上し戸田口の信号を右折し国道178号へ。久斗橋の信号をすぎ、約200メートルを左折し県道261号へ。同260号を経由し大三尾港へ。