清流にアマゴが躍る春本番を迎えた15日、和歌山・日高川の龍神地区に釣行した。午前7時前から支流・古河に入渓。2日前の雨で水位は平水よりもやや高めで、濁りがなく水況は良好。強風で仕掛けを思い通りに流せず苦戦したが、工夫しながらサオを振り続け、正午前までにぽってりとした14~22センチを25匹釣り上げた。青空と新緑に癒やされながら、アマゴの小気味よい引きを満喫した。

 午前7時前、日高川支流の古河に到着。大熊の出会い橋の約30メートル上流から入渓した。

 2日前の雨で水位は平水よりもやや高め。濁りはなく水況は良い。流シンは流れが速く、ふちや瀬脇のヨレ、石裏の筋などが狙い目になりそうだ。

 G4のオモリを打ち、キンパクをエサに、左岸の掘れ込みに投入。仕掛けがなじみゆっくりと流れだすと、目印がフッと止まるアタリ。すかさず合わせを入れると、サオにグッと重みが乗る。引き抜くとヒレピンが宙を舞い、タモに収まった。17センチのぽってりとしたきれいなアマゴだ。

 幸先よく1投目でヒットしテンションがあがる。今日は爆釣かと期待が膨らむが、風が少し気になる。瀬脇や石裏の流れの合流点など、渓魚がエサを捕食しやすい少し緩やかな流れを攻めて行くと、ツツ~ンとサオにくるアタリやヒュンと目印を引き込む鮮明なアタリが続き面白い。

 釣り進むと、大きなふちに出た。流れ込みの白泡の中に仕掛けを入れ流していくと、スーッとラインが引き込まれる。合わせると魚体をくねらせ抵抗。取り込んだのは朱点のあざやかな22センチ。良型に思わずニンマリ。

 しかし同9時前から、朝から気になっていた風が強まってきた。振り込みも思ったポイントからズレたり、仕掛けが浮き上がりうまく流せなくなり苦戦する。渓魚は活発にエサを追っていて、アタリが出るが違和感があるのだろうハリに乗らない。

 そこで、手尻を20センチ短くし出来るだけ浮き上がりを抑えるため、状況に応じて目印を1~2つ水中に沈めながら攻めるとヒット率が上がりだした。

 同11時半ごろからは風の止み間も多くなり「これからや」と思ったが、正午前にエサがなくなり14~22センチを25匹で納竿。風には苦労したが、青空と新緑に癒やされながら春の渓流を満喫した。【日刊FPC・下田成人】

 【今後の見通し】魚影は濃いので終盤まで楽しめそう。源流部の最盛期はこれからで、コンディションの良いアマゴが期待できる。稚アユの放流が始まっており、ルアーで大型狙いも面白い。

 【問い合わせ】「食堂松阪」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】0739・79・0259。入漁券は年券5400円、日券2160円。生イクラ・川虫の購入は要予約。同食堂の松阪正澄さんが現地の情報に詳しい。

 【交通】阪和自動車道の有田ICを有田・金屋方面に出て県道22号、国道424、425号、371号を経由して龍神温泉方面へ。温泉トンネルを抜けると右側に同食堂。