初夏の風物詩、小アユ釣りを楽しもうと22日、滋賀・大津市の「舟橋貸舟店」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の情報をもとに、びわ湖・相模川河口へ入った。午前10時半ごろからサオを出したが、前日の雨で濁りが入り、風も強く大苦戦。そんな中、坂田太助さん(京都市)はまきエワークで食いダナを探り、午後5時前まで4~9センチを60匹釣りあげた。記者は前半まきエを集中できず同型を15匹だった。大きな群れが回ってくればサオ先を小気味よく震わす入れ掛かりが楽しめる。

 悪条件でのまきエワークが数の差となった。午前10時半ごろ、舟橋貸舟店の情報で、100匹以上の釣果が続く相模川河口先端に入った。しかし前日の大雨で濁りが入り、風も強い悪条件。それでも護岸には小アユを求めて常連たちがサオを出している。早速のべザオに仕掛けをセット。コマセ用ラセンの上下に5本針をセット。シラス団子を練り付け、サビキ仕掛けを前方へ投入しアタリを待つ。

 群れがいればすぐに掛かるが、濁りが思ったよりきつく、風波でアタリも取りにくい。それでもゆっくりとサオを上下させ、広範囲に探りを入れ、食いを誘うが、掛かるのはブルーギルばかり。周りの常連も「今日は群れがいないね」と、釣果も多い人で30匹ほどで、正午ごろ、早々とあきらめて去って行った。

 そんな中、昼から同先端寄りに入った坂田さんは、4~6センチを中心に2連交じりで順調に釣っている。コツを聞くと「群れがいないときは、広範囲に探らず、1カ所にまきエを集中して魚を寄せて釣るんだよ」とアドバイスをくれ、その後も同様にして数を増やしていく。

 その右隣の森脇義則さん(大津市)は、「常連はみんな釜揚げシラスをミンチにして塩とパン粉を加えたものを使っている。市販のエサより集魚力がいい」とエサの大切さも話す。また、食いの悪い日は、小アユの奪い合い。「ポイントを作ってもまきエを切らすとすぐエサを求めて離れてしまう」ので、まきエサを入れた箱を手すりにかけ、手返しよく釣っていく。

 記者もアドバイスを聞き、コマセを集中させ、後半なんとかポツリポツリと4~9センチを釣り上げ15匹で納竿。また坂田さんは同型を60匹。集魚力と、手返しの差が釣果の差となった。【中村和嗣】

 【今後の見通し】例年に比べて釣れだしが早く、食いムラもあるが、群れは大きいので由美浜、相模川河口、堂の川、御殿浜などで6月末までは楽しめそう。場所によっては300匹の釣果も出ているようで、条件次第では大釣りが期待できる。まきエは釜揚げシラスをミンチにして塩を加え、パン粉で硬さを調整するとよい。

 【問い合わせ】舟橋貸舟店【電話】077・522・6479。エサ、仕掛け常備。営業時間は、日の出から午後4時。

 【交通】名神高速道路の大津ICを出て県道56号を北上。打出浜の信号を右折し、同18号に入り由美浜の信号を左折し、相模川河口へ。電車はJR東海道本線の膳所駅で下車。徒歩約15分。