待ちわびたアユ解禁!! すでに解禁された河川もあるが、西日本の主要河川で5月下旬から順次、アユの友釣りが本解禁される。紀伊半島では、天然そ上が少し遅れた河川もあるが、例年並みか、それ以上のところもあり、最盛期に向けて期待がふくらむ。小ぶりが多いようなので初期は、放流もの狙い。水温が上昇してくる梅雨明けごろには海産アユの追いも本格化してくるだろう。以下に各地から届いた情報を紹介しよう。

 【岐阜県】 長良川中央はそ上は例年並み。放流も順調。益田川は湖産をメインに放流。友釣り専用区が増設された。馬瀬川上流は7月2日に解禁。6月1日から稚魚を放流予定。付知川は解禁を早めた。初日は水位が高くアカが少ない状況だったが、田瀬地区から上流は日当たりがよく、水温が高めで釣果が安定していたようだ。

 【愛知県】 寒狭川は湖産をメインに放流、初期から数釣りが期待出来そう。各支流は7月1日に解禁。振草川は水温が低めで成育は少し遅れ気味に感じるが15~18センチが釣れている。水温が上昇してくれば活性が上がりそう。

 【福井県】 九頭竜川中部はそ上が少し遅れたが例年並みの見込み。7、8月がベストシーズン。日野川は今年は初の試みで海産アユの親魚からふ化させた稚魚を放流、成育に期待。年券購入者のみ6月18、19日に成育調査の試し釣りが行われる。

 【三重県】 大内山川は、そ上良好。解禁日には20・3センチの良型も掛かり、成育も良好だ。宮川上流も、好調な滑り出しを見せている。平均サイズは14~16センチだが18センチ級もまじる。名張川のそ上は例年並み。放流は今月中に終了予定。

 【滋賀県】 安曇川中流の朽木は琵琶湖産のアユが近年にない豊漁で、放流も早まり解禁に向けて成育が期待出来そうだ。天然そ上も良好。野洲川もそ上良好。

 【京都府】 上桂川は湖産が放流され、成育順調。美山川は放流されたアユが元気にコケをはんでおり、石が良く磨かれている。成育も良好で追いアユも確認できる。昨年よりも網の解禁が2週間延びたため友釣りが長く楽しめる。

 【奈良県】 天の川は湖産を放流し、成育も良好。九尾ダム周辺で工事があり、大型車両が通るため、交通には注意。十津川は滝川、芦廼瀬川、西川が良さそう。北山川はそ上は例年並みで成育は良好。年券はアマゴと共通(アユは友釣りのみで毛バリは禁止)。曽爾川は15日、22日に湖産を750キロ放流。活発な追いに期待。

 【和歌山県】 古座川はそ上、成育ともに例年並み。日置川は海産アユをメインに放流。そ上は少し遅れた。少し小ぶりだが数は例年並み。日高川は6月に2次放流の予定あり。ダム上流に6年ぶりに海産のくみ上げ放流も実施されており、成育に期待したい。有田川も、少し遅れたが、そ上は順調。小ぶりが多いので梅雨明けから終盤にかけて数釣りが期待出来そうだ。紀の川は3月初旬頃からそ上が始まり、例年よりも数が多い。終盤の大アユにも期待したい。

 【兵庫県】 揖保川は豊富な放流に加え、そ上は昨年よりも早く、数も多い。今年から支流林田川にサオ釣り専用区を設置。また大アユ保護区(看板を設置)として一宮の板橋が8月9日、大トロが同31日まで禁漁となる。終盤の尺アユも期待。千種川は解禁を1週間早めた。くみ上げ放流も順調。

 【中国地方】 広島・江の川は成育が良好。日券は連日券となり、2日間楽しめる。鳥取・天神川は、湖産と人工産を放流。湖産は10年ぶりに放流され、活発な追いを期待したい。そ上は、昨年よりも良い。千代川は、そ上が遅れたが、例年並みの見込みだ。友釣り専用区が1カ所増えた。日野川は、昨年よりもそ上が多いようだ。島根・高津川は人工産を100万匹放流。今年は天然そ上が確認できた。

 【四国】 勝浦川はそ上は例年よりも早く確認でき、良好。放流は湖産アユ。仁淀川はそ上は少し遅れぎみ。梅雨明けからが本番。四万十川は1人1瀬のゆったりとした友釣りが楽しめる。終盤の尺アユにも期待。

 【九州】 球磨川は大地震の影響がほとんどなく予定通り6月1日に解禁される。熊本を盛り上げるためにも釣行していただきたい。被災された方々には1日も早い復興、復旧をお祈り致します。五ケ瀬川は稚魚放流は予定通り終了し成魚はこれから水況を見ながら行われる。そ上は遅れ気味。【日刊FPC・下田成人】