遅ればせながら、あけましておめでとうございます! 日刊スポーツ入社2年目の松尾幸之介です。本年も変わらず、さまざまな釣りにチャレンジしてまいりますので、よろしくお願いします。新年1発目は、横浜・金沢八景「太田屋」での3度目のマダイ釣り教室です。テーマは前回学んだタナ取りからのコマセワーク。強風が吹きつけ、気温も氷点下に迫る中での釣行でしたが、参加者は最後まで諦めずに、見事なマダイをゲットしました。新年からめでタイ!? リポートをお届けします。

 最も気温が温かくなるはずのお昼すぎ、釣り場となった神奈川・久里浜沖ではひょうが降り始めた。朝から吹きつけていた強風に船は安定せず、タナも取りづらかった。しかし、マダイ初心者4人を含む参加者計8人は、諦めずにマダイの食いを待った。

 竿頭は、立派なマダイを2匹釣った井下振一郎さん(35=神奈川・綾瀬市)。初めてのマダイ挑戦だが、釣り始めと終盤に1匹ずつゲットした。1匹目は講師となった常連の新井利行さん(53=横浜市)の指導でタナを取った結果、すぐにアタリがきた。「1匹目はやってもらっただけ」と謙遜したが、試行錯誤を繰り返して釣った2匹目は、まさに「自力」で釣り上げた見事なサオさばきだった。「気持ちよかった。(引きが)グッときましたね。船長の言った通りのタナを守ったらピッタリだった」と笑顔を見せた。

 「マダイ釣り教室」では、乗船前に釣り方をレクチャーしてくれるほか、船上でも新井さんや太田一也船長がていねいに指導してくれる。この日は「風と潮の流れが逆になっていたし、船も同じ位置になかなか止められなかった。今日釣れた人は胸を張っていい」と船長が話すほどの悪コンディションだったが、初心者4人中3人がマダイをゲットする見事な「ビギナーズラック」デーとなった。

 同じく初のマダイゲットとなった小沢雄一さん(50=横浜市)は「感動した。強風に糸が流れて難しかったが、これもマダイならでは。教室は初心者も多いので肩身が狭い思いをすることなく船に乗れる」と話した。妻の知子さんと夫婦で参加した藤原太さん(50=東京・中野区)も、やっとの思いで釣った本命の姿に笑顔を見せた。「今日は1匹だけだったが、何枚も釣れるようになりたい。これからもマダイをやっていきます」と、その魅力にハマった様子だった。

 コマセマダイ釣りの基本はタナ取りだが、コマセのまき方も重要だ。狙いのマダイを寄せるためにコマセとなるオキアミをまくのだが、当然エサ取りとなる外道の魚たちも集まってくる。ハリについたエサをいかに外道に取られずに海中に残すかがコツだ。新井さんによると、必要なのは「観察力」と「マメであること」。ハリを海中に入れ、エサだけ取られていればタナを上げる。エサが残っていればコマセをさらにまいてみるなど、状況への対応が必要だ。

 さらに同じ船に乗る他の釣り人のエサの残り具合にも気を配り、コマセの量を調節する判断材料にすることも重要だという。「上級者はエサのついたハリを長く海中に入れて待っている。当たり前だけど、エサのついていないハリでいくら待っても魚は釣れない」と新井さん。

 あいにくの天気の中でも、新春から多くのマダイの姿を見ることができ、今年の好釣を予感させるような船出となった。みなさんに負けず、私も胸を張ってマダイマスターと言える日が来るよう今年も精進していきます。【松尾幸之介】

 ▼船 日刊スポーツ新聞社指定「太田屋」【電話】045・782・4657。マダイの乗合は午前7時20分出船でエサと氷付き1万500円。カップル、親子には割引あり。ほかライトタックル(LT)アジ釣りの午前&午後便とルアーの五目釣りなども出船中。木曜日定休。

 ※2月の「太田屋」のマダイ釣り教室はお休みです。次回は3月以降開催予定。教室は午前6時半集合、同7時20分出船で料金は1万500円、女性・子供は7000円。詳しい日時などの問い合わせと申し込みは船宿へ。