初夏の夜長に福井・小浜沖で、でっかいマダイが大暴れしている! サオ先が一気に海中へ絞り込まれ、ガンガンガンと強烈な三段引き。やがていさり火に照らされ、ゆらゆらと浮きあがってくるのは、60センチ以上のビッグサイズばかり。

 そんなスリリングなマダイ釣りを楽しめるのが、船のスルメイカ釣り。釣った小イカでマダイを狙うというもの。

 先日、福井・小浜の西津漁港から出る乗合船「直幸丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で小浜沖に出た浜松の倉田、景山さんが、55~86センチのマダイを12匹、15~25センチのスルメイカを約200匹も釣りあげている。

 日が落ち、いさり火が点灯されると、しばらくの間はイカ釣りに専念し、イカの群れを求めてマダイが集まってくるのを待つ。

 3時間ほどが目安で、ころあいをみて、小イカを餌に飲ませ仕掛けを投入(タナは底から2~3メートル上)。あとは別のサオで再びイカを釣っていき、ドキドキしながら今か、今かと大物が食いつくの待つだけ。

 イカを食べるマダイだけに型が良く、掛かれば大半が60センチ以上、ナナマル、ハチマルも夢ではない。ほかにも、ブリやヒラメも食ってくるので魅力的だ。

 同乗合船の浦谷直人船長も「エビでタイを釣るというが、イカでタイを釣ったほうが断然食いがいい。こんな簡単に良型マダイが釣れるなんて、生きイカの餌はすごいよ」とうなる。

 仕掛けはシンプルな胴突1本バリ(孫バリ付き=別図)。オモリは100~150号。コツは小型のイカを掛けたときに、生きのいい状態でしっかりキープすることだけ。小型のイカほど、マダイが食いつく確率が高い。

 1度、イカ飲ませの豪快な食いアタリ、引きの強さを体験すればやみつきになること間違いなし。釣期はイカ釣りが終了する9月末ごろまで。

 問い合わせは「直幸丸」【電話】090・3294・4574。出船時間は午後4時半(要確認)、納竿は夜明け前、オールナイトの乗合船料金は1万5000円。