表~彰~状~アンタは偉い! 阪神桑原が、走者を背負った場面の無失点救援で勝利を呼び込んだ。2-0の6回2死一、二塁で先発能見の後を受けてマウンドへ。会沢をカウント1-1から外角スライダーで遊ゴロに仕留め「ランナーをかえさなかったのがよかった」と振り返った。

 ベンチの思惑どおりの仕事だった。金本監督は「会沢の後、次は(投手九里の打順で代打)エルドレッドかなと。まだ2点差だったんでね。(能見は)会沢に前の打席で打たれていますからね」と最悪のシナリオを想定して、中継ぎエースを投入していた。前日に9点差逆転があったのだから、2点差で安心できないのもうなずける。この期待に応えた火消しが、その裏の味方の追加点を呼んだ。

 桑原は、続く7回も無失点。代打天谷、堂林から空振り三振を奪うなど3者凡退で封じた。「3人できっちりいけたし、相手に流れもいかなかったのでよかった」。金本監督は「思い切って腕を振って投げ込んでね。ベンチも安心して見ています。まったく危なげない」とほめちぎった。

 試合前、桑原は日刊スポーツ後援「阪神激励シリーズ」の表彰を受けた。大観衆の前で背筋を伸ばす感じがどこか初々しかったのは、これまでのプロ生活で苦労してきたからか。30試合で17試合登板は、ドリスと並んで阪神最多。この活躍を続けていけば、今シーズン後には表彰慣れした桑原がいるはずだ。【浜田司】