幕内栃乃若(26=春日野)が現役引退することが14日、分かった。既に師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)に意思を伝えており、今日15日に日本相撲協会へ引退届を提出する。後援会関係者によると「気力がなくなった」などと話しているという。

 兵庫・報徳学園高3年で高校総体を制し、高校横綱として07年初場所入門。現在の195センチ、177キロの恵まれた体格を生かして3年半で関取に昇進。一気に前頭筆頭まで上り詰めた。

 だが、その後は伸び悩んだ。今年の九州場所では前頭15枚目で3勝12敗と大負けし、十両降格が決定的に。直後の冬巡業では「体に何も悪いところがなく、稽古もやっていた。言い訳できることがないから怖い」と落ち込んでいた。「気持ちの弱さを変えないとダメ」と前を向こうとしていたが、折れた心を立て直すことはできなかった。